特集 不登校_教職員の皆さんへ_

誰もが安心して、ありのままの自分でいられるように

   ~心理的安全性の高い集団をつくる~



 *失敗したらみんなに責められるのではないか…
 *間違うとみんなから笑われるのではないか…
 *違う考えや反対意見を言うと否定されるのではないか…
 *学校を休むと周りから理由を問い詰められるのではないか…

 こんな不安をもちながらの学校生活は、できればしたくないものです。子どもであればなおのこと。大人よりずっと傷つきやすく、つらい気持ちを抱えて耐えていると思うと、健気でなりません。
 今、学校は、学年や学級は、どんな様子ですか?

 「心理的安全性」という言葉があります。文字通り、心理的に不安がないことです。ありのままの自分で安心でき、何事にも気持ちよく取り組むことができる状態のことを、「心理的に安全な状態」ということができます。
 
 



さいたま市立大砂土東小学校/日本教育新聞2023年9月11日発行/

 「心理的安全性」は、ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授(組織行動学)が提唱し、Google社が取り入れて高い生産性を実現する優れたチームを育成したことから、ビジネス界で注目を集めました。
 最近、学校教育にも取り入れて取り組んでいるところがあります。右の記事をご覧ください。学校づくりととても親和性の高い取組ではないでしょうか。

 学校で「心理的安全性」の高い集団を育てること=子どもたちが安心して学べる環境づくりにほかなりません。いじめや不登校等をなくし、学ぶ意欲を高めることにつながります。誰もがありのままの自分でいることができ、恐れず何にでも挑戦することができるので、どんどん主体的になります。学力にも良い影響があると言えるでしょう。
 換言すれば、授業をはじめとする全ての教育活動が、高い教育効果を生み出す基礎(土台)をつくる取組とも言えます。

 最後に、子どもたちの心理的安全性を高めるには、先生方がまず心理的安全性の高い集団にならなければなりません。職員同士が何でも言い合えるチームとなり、力を合わせて子どもたちの幸せを作り出す学校づくりに取り組んでいくことが大切です。



 これからの学校づくりの視点や方向性として、参考にしていただければ幸いです。


2023年09月22日 竹内 学