特集 不登校_教職員の皆さんへ_

夏休み明けの不登校について

子どもたちが夏休み明けに学校に「行きたくない」と思う、原因を考えてみましょう。



 もうほとんどの学校で2学期が始まりました。
 子どもたちの表情や様子はどうですか?
 元気な子どもたちの声を聞いたり様子を見たりすると、とてもうれしくなりますよね。
 でも、友達に会えるのを楽しみしてきた子どもたちがたくさんいる反面、学校に来ることが嫌だったけれど、頑張ってきたという子どももいるはずです。

 夏休み明けは不登校が増えると言われています。実際統計をみると増加しています。また、自殺数も多いことはご存じですよね。それだけ夏休みの終わりは、子どもにとってストレスが高いということを意味しています。
 では、何がストレスになるのでしょうか。嫌なこと、苦しいこと、我慢できないことがあるから、学校に「行きたくない」と思ってしまうので、それが分かれば、おのずと接し方が変わってきます。考えてみましょう。

 ア 夏休みの宿題が終わらない
 イ 長い休みで休み癖がついてしまった
 ウ 勉強がわからない
 エ 学級の雰囲気や人間関係が嫌い
 オ 人間関係のトラブルがある
 カ 担任、顧問など先生との関係がよくない
 キ 部活が負担
 ク 夏休み明けの行事が苦手
 ケ 家庭環境の変化
 コ 学校や集団そのものが苦手

 まだまだ、ほかにもあると思いますが、要するにその子なりのストレス(しんどさ)があるということです。そこに寄り添い、苦しみを軽くしてあげることで、学校への行きづらさが薄れてきます。
 子どもは子どもなりに真剣に悩み苦しんで、頑張ろうとしているのですが、思うようにいかないので、体調や行動に変調をきたし、不登校というサインを出します。先生方には、ぜひ、子どもの目線に降りて、子どもの苦しい心を感じ取れる感性を磨いてほしいと思います。
 子どもの様子で、「あれ?おかしいな?」「どうしたのかな?」と思ったら、温かく「何か辛いことがあるんだね。よく頑張っているね。」とねぎらってあげてください。 






2022年08月30日 竹内 学