特集 不登校_保護者、家族の皆さんへ_

ねぎらいの言葉が一番!

気持ちを聞いたり話を聞いたりするよりも、「いろいろ頑張ってきたんだね」「お疲れ様」の一言を。



 夏休みの終わりから、2学期の初めには、急に子どもたちが学校に「行きたくない」「行けない」と、登校を渋り出すことがあります。また、言葉に出さなくても、腹痛や発熱、食欲不振、不眠、いらいらなど、体調や行動に変化が表れることがあります。
 そんな時、親や家族は、どうしても心配になり、「どうして?」「なぜ?」と理由を聞いたり、「話を聞くから気持ちを聞かせて」と、子どもの話を聞き出そうとしてしまいます。
 でも、子どもは、自分の気持ちを言葉に整理するのにとてもエネルギーを使います。大人でもなかなかうまく表現できないことがあるのですから、子どもならなおさらです。そのうえ、学校に行きたくない原因はきっと複雑で、「〇〇だから」と一つや二つの理由で言い尽くせないことが多く、子ども自身、自分でもよく分からないことだって多いのです。
 ただ、確かのは、学校に「行きたくない」「行けない」という状態になるまで、子どもは子どもなりに考え、悩み、我慢して苦しんできたということです。体調や行動に現れるまで、耐えてきたのです。
 そう考えたら、親や家族がまずすべきことは一つです。ねぎらいの言葉をかけることです。「よく頑張ってきたね」「お疲れ様」の言葉が、子どものつぶれてしまいそうな心を救うのではないでしょうか。






2022年08月29日 竹内 学